> TOP > 詳細

第20ステージ モンテリマール~モンバントゥー 2009.07.26
7月25日 第20ステージ モンテリマール~モンバントゥー 167km
シャンゼリゼ・ゴールの前日に設定された“魔の山”モンバントゥーのステージは、当初から最終決戦の舞台と看做されてきた。その大方の予想はやはり、的中したのである。アスタナの二大巨頭に挑むサクソバンクのシュレック兄弟、ダークホース・ウィギンスらの走りに目が離せない。今大会で最も見応えのありそうな第20ステージは午前11時52分、モンテリマールの街をスタートした。出走は156名、この中に、エウスカルテルのアメツ・チュルカ(07年大会の最優秀敢闘賞)、アラン・ペレスの姿がない。前日の第19ステージでタイムアウトになってしまったためだ。この日のステージは、モンバントゥー以外にも四つの山岳ポイントと二つのスプリントポイントが用意されている。ただし標高1,912mの頂上ゴールとなる超級山岳モンバントゥーを除けば、3級三つと4級一つのことであり、難所というほどではない。モンバントゥーの斜面には、頂上から強風が吹き付けることも知られている。ただでさえ容易でない傾斜が、さらにきつく感じられるであろう。

スタートして3km地点、早々と13名の逃げが決まっている。顔ぶれは、サーベロのハイデン・ルールストン、ラボバンクのファンマヌエル・ガラテ、ヨースト・ポストゥマ、コロンビアのトニー・マーティン、アージェードゥゼルのクリストフ・リブロン、リクイガスのアレクサンドル・クシンスキー、フランセーズデジュのアントニー・ジェラン、コフィディスのサミュエル・ドゥムラン、ランプレのダニエーレ・リーギ、Bboxブイグテレコムのウィリアム・ボネ、アグリチュベルのマキシム・ブエ、スキル・シマノのシリル・ルモワンとアルベルト・ティンメルである。6km地点で後方のカウンターアタック組に30秒、アスタナがコントロールするメイン集団に1分のタイム差をつけている。最初の山岳ポイント通過時は、後方の3名の追撃グループに48秒差、メイン集団に2分50秒差。25km地点でこの3名は逃げグループに追いつき、メイン集団に3分50秒の差をつくった。スタートから1時間後、先頭とメイン集団のタイムギャップは7分にまで拡がった。平均時速は43.3km/h。60km地点でその差は9分20秒、この日最大のタイム差10分35秒が計測されたのは78km地点。メイン集団ではサクソバンクチームが前に選手を送り込み、ペースを上げ始めた。このあたりの平均時速は39.1km/hである。

4つ目の山岳賞ポイント(125.5km)を通過した後、メイン集団の先頭に位置したのはアスタナである。逃げグループはこの時、8分15秒前を走っている。モンバントゥーの山頂ゴールまで残り30kmの地点で、ペロトンはその急加速に耐えきれず分裂した。それでも総合成績上位の選手たちはもれなく頭の集団(41名)に入っている。二つ目のスプリントポイントを通過する時点でトップとの差は6分25秒。残り25km、サーベロのカルロス・サストレが二番目のメイン集団に吸収された。モンバントゥーの上りに入ろうとする頃のコンタドールのいる頭のメイン集団は24名で構成されているが、総合成績上位12名がすべてこの中にひしめいている。この地点で先頭とは4分5秒の差。残り19km地点でラボバンクのガラテが単独アタックに出る。しかしマーティンとリブロンに追いつかれた。その他の逃げグループはこのあたりで集団に吸収されている。

マイヨ・ジョーヌを含む第一メイン集団が成績上位12名を従えつつ上り口に入った頃、フランク・シュレックがアタックを敢行、集団はここに細分化した。頭をとるのはシュレック兄弟、アルベルト・コンタドール、ランス・アームストロング、ユルフン・バンデンブルーク、ブラッドリー・ウィギンス、ロマン・クロイツィガー、ビンチェンツォ・ニバリ。フランコ・ペリゾッティとウラジミール・カルペツは早い段階で脱落したが、ペリゾッティだけはその後パワーを取り戻し、残り10km手前でコンタドール集団に復帰した。そしてアンディ・シュレックがアタックに出る。ルクセンブルクの若きチャンピオンはこのエリート集団を置き去りにして加速していく。しかしコンタドールのみはこれに簡単に追いついてしまう。計8度試みたアタックだったが、ついにのイエロージャージ着用者はその手綱を離すことはなかった。後方になんとか食らいついている他のエリート集団はその際、接近と離脱を繰り返している。

エリート集団が牽制に忙殺されている頃、2名のステージリーダーは滅多にないモンバントゥーのステージウィナーになるチャンスを前に、鼻息が荒い。復活したペリゾッティも後方で山岳王の意地を見せ上昇の気配。ガラテはマーティンにアタックを仕掛ける。これを二度封じた新人賞次席のドイツ人オールラウンダーだったが、スペインのベテランクライマーはその後まもなく、三度目の正直を決めたのである。白熱の好勝負を、漁夫の利と侮る者はいないであろう。ラスト500m、アンディ・シュレックとコンタドールがペリゾッティをかわしていく。そしてフィニッシュラインを最初に越えたのはアンディの方だった。マイヨ・ジョーヌを着る王者はなお力を残しているように見えたが、果たして、どうか。アームストロングはウィギンスに先んじること22秒、3年ぶりの復活となったこの大会で、3位表彰台を確定させた。パリ・シャンゼリゼのパレードステージに黄色のチャンピオンジャージを着て現れるのはもちろん、アルベルト・コンタドールである。

映像提供:ASO
BACK
TOP
NEXT
TRACKBACK

この記事に対するトラックバックURL :

COMMENT
コメントはまだありません。

コメントフォームは現在閉鎖中です。

Tour de France
News
RSS配信